亜利馬、職業AVモデル -7-

 俺の仕事はAVモデル。俺の先輩たちもAVモデル。
 長く続けられる職種ではないけれど、昨日も今日も、そして明日も。皆この仕事に誇りを持って精一杯の力を注いでいる。
 普通のサラリーマンが会社で仕事をするのと同じ。普通のお店屋さんが物を売るために知恵を出すのと同じ。俺達は一つの作品に多くの時間をかけているし、撮られるのは一人のモデルでもそれに携わる人達は把握できないほど多い。

 企画、撮影、編集、宣伝、販売。ざっと思い付くだけでもこれだけの役割があって、他にも細かいものだとウェブサイトやブログの更新、それに載せる写真撮影に動画の撮影と編集など、もう「俺の作品」とは言えないくらいに多くの人達の力によって一本のDVDが作られる。
 その全員が、一つ一つの仕事に真剣に取り組んでいるんだ。それに対して「AVなんて」と蔑む権利が誰にあるだろう?

 仕事が大変なのはどれも同じ。それを必要としている多くの人達がいるからこそ、成り立っていること。
 言葉で教えられていなくても、俺は先輩やスタッフ達からこの仕事についてたくさんのことを学んできた。だから続ける。俺は俺の仕事を、「亜利馬」という一人のモデルを、引退するその時までやり続ける。

 ……とは言っても本当は、「楽しいから!」って理由の方が大きいんだけれど。