みんな、ずっと仲良し! -3-

 男八人で焼肉というのは、年齢職業・性格関係なくいつの世も大戦争だ。
「てめえ、秋常っ、俺が育てた肉横取りしてんじゃねえぞコラ!」
「特上の良い所は気品ある者だけが食べられるんです。はい、亜利馬くんもどうぞ」
「あ、ありがとうございます……うまっ!」
「食ってんじゃねえー!」
「もう、黙って食べなよ潤歩。夕兎くんも遠慮しないでおあがり」
「わ、分かっている。遠慮などしていない!」

 ギャーギャーうるさい俺達のすぐ横では、また別の異次元空間が広がっている。
「竜介」
「はいよ。大雅の好きな牛タン塩」
「……んまい。次、カルビがいい」
「お、お前達、本当にデキてないのか……?」
「怜王も食うか? あーんしろ、ほら」
 いつも通りの光景に、新しい仲間が三人加わった。たったそれだけでより一層賑やかになり、皿が空くスピードも倍は早く感じる。店員さん達も大忙しだ。

「おーい、成人組。ビール頼むけど飲む人は?」
「全員だ、全員。ガキ共はコーラだろ」
「……白飯のおかわりも頼む」
「あ、夕兎さん俺も白飯欲しいです! ていうか竜介さん、ホットケーキありますよ」
「おっ、いいな。よく見つけた亜利馬」

 大きな仕事を終えたといっても、まだまだこれで終わりではない。
 明日は八人で集まってのジャケット撮影もあるし、宣伝用のポスターと動画も撮らないとならないし、サイト通販特典の写真用画像も撮らないと。
 編集さんはもっと大変だ。メインのイベントシーンを繋げるだけではなく控え室でのオフショット、オープニングとエンディング、演出を凝らしたメンバー紹介映像、その他色々。全てを一本のDVDにまとめないとならない。

 始まる前に八人全員で円陣を組んだところも、潤歩が俺のリードをふざけて引きながらピースしたところも、竜介が呼ばれて気合を入れたところも、順番待ちで大雅が寝ているところも、獅琉が汗だくになってガッツポーズをしたところも、俺がソファでぐったりしているところもばっちり撮られていたっけ。

 それだけじゃない。

 夕兎が獅琉に肩を組まれたて照れていたところも、秋常が俺を抱きしめて頬ずりしているところも、怜王が竜介に何かを耳打ちして笑ったところも。
 それから──俺と大雅が額をくっつけて笑い合い、ちょっと目を潤ませていたところも。
 一瞬一瞬のシーンが、俺達の大事な思い出。
 こんな気持ちになれたこと、皆に出会えたこと、最高のステージを用意してもらったこと、その全てに感謝の気持ちでいっぱいになる。スカウトを受けたあの日の決断は間違っていなかったんだと、今の俺は胸を張ってそう言える。

 みんなみんな、俺の誇りだ。