ブレイズ、夢とエロスの強化合宿 -6-

 獅琉の夢……可愛い男の子を複数人の前で公開凌辱。その場にいる全員の性欲を牛耳りたい。
 潤歩の夢……どエロい複数のウケ役との王様ご奉仕プレイ。
 竜介の夢……ゴージャスでロマンチックな大人のプレイ。潤歩とは逆でウケ役が王様扱い。
 大雅の夢……普通のあまあまプレイ。

「ていうか、俺と獅琉だけ欲望丸出しで竜介と大雅は全然、いつでも出来るようなモンばっかじゃねえかよ。むしろお前らプライベートでヤッてんだろそんなモン」
 潤歩が口を尖らせて竜介達を批難した。だけど当の二人はしれっとした顔で、「だってそういうのが夢なんだもんなぁ」と頷き合っている。
「大雅、お前本当にそんなのでいいのか。明日地球が爆発するとして、本当に最後のセックスがそんな普通のでいいのか」
「………」
「人生最後だぞ。それが終わったら二度と、一生、永遠にセックスできないんだぞ」
 意地悪顔の潤歩に迫られ、珍しく大雅の目に焦りの色が浮かんでいる。人差し指で胸を押されてよろめいた大雅が、床に手を付きついにかぶりを振った。
「ほれ、言ってみろお前の本心をよ。腹の底にあるドロッドロの欲望を吐き出してみろ」
「……赤ちゃんプレイ」
「は?」
「……竜介にミルクあげたり、……お漏らししたおしめ取り替えたい」
「………」
 流石の潤歩もドン引きの様子で、それ以上は何も言わなかった。竜介は「何で俺なんだ?」と笑っている。恐らく大雅が本気でそれを言っているなんて夢にも思っていないだろう。

「──で、亜利馬は?」
「お、俺はですね……」
 獅琉に振られて、俺はルーズリーフで顔を隠しながら『自分の夢』を発表した。
「俺はえっと、……その、大雅とちょっと似てるんですけど……」
「うわ、その時点でもうマニアック確定じゃねえか。ムッツリの戯言とか聞きたくねぇ~」
「じゃ、じゃあ言いませんっ!」
「潤歩、そういうこと言うの禁止。……いいよ亜利馬、続けて」
 顔を真っ赤にさせながら、俺は紙に書いた続きを読み上げた。
「えっと、俺が考えたのは『家族モノ』なんです。俺がいて、父親が竜介さん、母親が獅琉さん、兄貴が潤歩さん、弟が大雅って構成で……。温かい家族の絆って感じの、アットホームな……」
「アットホームだけどヤることはヤッてる、ってことか。とんだ家族だな」
「AVの設定に、そういう茶々を入れないでくださいっ」

 それぞれのルーズリーフをまとめて、獅琉がペンでチェックを付けて行く。
「全員のをちょっと足してみたんだけど……。俺達は家族で、母親の俺は子供の誰かを皆の前で凌辱プレイして、別のシーンで潤歩が兄弟と王様3Pして、竜介が結婚記念日とかで俺とゴージャスな一夜を過ごして、でも実は父親は末っ子と幼児プレイしてる……」
「イカレた一家じゃねえかよ!」
「どうしようもない父親だな! はっはっは!」
 潤歩と竜介が笑い転げるのを尻目に、「でもアリかもね」と獅琉が呟いた。
 獅琉がまとめてくれたそれは、こうやって改めて言葉にすると確かにネタ寄りのぶっとんだ設定だけど、そもそもAVの企画自体にぶっとび系は多く、設定にリアルさを求めてもエロくなければ何の意味もない。
 俺達の夢を詰め込んだそれだって実際に演じてみればそれなりに見所が多く、ボリュームのある一本にはなりそうだ。

「じゃあ、この内容で一旦山野さんに送ってみるよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ獅琉」
 スマホを取り出した獅琉の腕を、竜介が慌てた様子で掴む。
「今のは冗談のつもりだったんじゃないのか? 俺は幼児プレイなんてやりたくないぞ!」
「えー、大雅の夢なのに?」
「撮影でそれが記録に残るというのは勘弁してくれ。やりたいならプライベートでやってやるから」
 な、と竜介が大雅の肩を抱き、大雅が無言でこくりと頷く。
「……そ、そ、それは俺も見学していいんですかっ?」
「亜利馬、鼻血出てるよ!」