亜利馬、VSフリーズの「リーダー」 -7-

 フリーズ第一弾のDVD「FreezingNight」がリリースされた時は、サイトのレビュー欄にちょっとした騒ぎが起きた。
『知らなかった!』『これはずるい!笑』『予想外だけど納得のメンバー』などなど。ブレイズの時とは逆にリリース日まで結成を隠していた結果、フリーズの登場はファンの人達に「良い意味で裏切られた」という印象を与えたらしい。元々メンズレーベルでは人気の高かった三人なのだ。三人に付いているファン層は、ほのぼのとしたブレイズのファンとはまた違った、若干コアな趣向を持つ人達が多い。

『夕兎と怜王はよく受けたね。こういうの好きじゃなさそうなのに』
『ブレイズのお坊ちゃま達が三人に犯られる日も近い』
『ブレイズ大丈夫? 全員血祭りだよ(笑)』

「……怖い」
 スマホを見つめて顔を顰める俺の隣で、朝から俺の部屋に来ていた獅琉と潤歩が「大丈夫、大丈夫」と軽い調子で言った。
「メーカー側がそういう演出を狙ってるんだから、ある意味で予定通りの反応だよ」
「で、でもフリーズのファンの人達って、あんまり俺達に良い印象持ってないような……」
「ていうよりも、俺達のことあんまり知らないんだと思うよ。メンズレーベルに慣れてる人達にしてみたら、メインの普通のプレイなんてそんなに興味ないだろうしさ。そこを上手く利用して、メインレーベルにもちょっとだけ興味持ってもらえたら良いよね」
 前向きな獅琉の意見を、潤歩が鼻で嗤う。
「そんで最終的に、奴らの信者を全部かっさらうまでが予定通りの演出だな」
「争ってんじゃないんだから。俺達は俺達の仕事をするだけだよ」
 フリーズの正式な登場を受けて俺達が胸に抱くのは、前にも言っていたけれど、「新しいことへのチャレンジ」だ。メンズレーベルのようなハードなことはできないとしても、他にもいくらだってやりようはある。

「山野さんに許可もらって、俺達で企画考えてみようか。あくまでも『案』として、それをベースにメーカー側で全体を決めてもらえたらそれでも良さそうだし」
「大半がボツになるだろうけど、数撃ちゃ当たる作戦だな」
「あんまり量が多くても検討するの大変だろうから、そこそこくらいで、さ」
「スケジュール擦り合わせて日程決めねえとな。ていうかもう、これはアレだ──」
「アレだね!」
 獅琉と潤歩が顔を見合わせ、ニタリと笑う。
「アレって何ですか?」
 話に付いて行けずに問うと、二人が同時に俺を見て……やはりニタリと笑った。
「アレって言ったら亜利馬、やることは一つ──『強化合宿』でしょ!」
「が、合宿っ?」
 それは学生時代に部活というものをロクにしたことがない俺にとって、魅力的過ぎる言葉だった。合宿。同じ志を持つ者たちが集まり、一つ屋根の下で同じ経験をし高め合うことを目的とした、青春に欠かせないイベント。
「合宿……!」
 そうして二人のニタリとした笑みが、俺にも伝染した。