第13話 先輩たちの助言! -3-

 俺の唐突な質問を受けて、二人がピタリと固まった。

「な、なにー……? 玉くん気になるの、そういうの?」
「あ、いや別に。単純な疑問ていうか……だってロッソ君も快晴も頼寿のそういう部分めちゃくちゃ褒めるからさぁ……自分で体験したことあるのかなって……」

 ロッソ君が快晴に視線を送り、快晴もまた視線を返す。お互いどちらが先に何を言うのか探り合っているみたいだ。

 しばらくの沈黙があった後、ロッソ君がコホンと咳をして言った。
「……玉くん、気分悪くしたりしない?」
「二人ならしないよ。信頼してるし仲間だし、嫉妬の対象じゃないもん」
 そう言うとロッソ君が赤い髪をガシガシと掻きむしって、「んー」と目を細くさせた。

「それなら言うけど……俺は頼寿とセックスしたことはないよ。ただ俺、サルベージの店を任される少し前に荒れてた時期があって、ちょっと調子乗っててね」
「へえ……」
「その時、頼寿に『お仕置き』されたことはあるよ。ケツにバイブ突っ込まれたのはその時が初めて。今じゃSネコだけど、その頃はバリタチだったからさ」
「………」

 思わず唾を飲み込んでしまう。

 すると快晴が少しホッとしたように緑茶をすすって溜息をついた。
「僕は初めてバーでお会いした時に奴隷志願したんです。当時の頼寿さんは別の仕事を抱えていたので、断られましたが……」
 そこで一度区切って、快晴が頬を染めながらフニャリと笑う。
「ですがその夜はお互い割り切って、一夜限りの調教プレイをして頂きました。正直言ってその夜を境に、僕の人生が変わりましたよ」
「快晴、ぶっちゃけるねぇ」
「ロッソさんだって」

 俺は目と口を大きく開き、ポカンとした顔で二人を見つめた。嫉妬はしないが……驚きだ。まさか二人とも頼寿とそんな感じのことを経験済みだったなんて。

「あーでも俺達は玉くんがされてるようなことはされてないからね。キスフェラはゼロ、ラブラブ感ゼロ、優しい言葉も愛撫もゼロ!」
「そうですよ。第三者から見れば拷問と思われてもおかしくないですよね」
「で、でもそれって二人が相手だから頼寿もそんなプレイをしたわけでしょ?」
 ロッソ君はお仕置き。快晴は奴隷調教。ちゃんと理由があって行なったプレイであって、普段から頼寿がそんなことばかりしているわけではないと思う。

 が──

「いや頼寿は常にそんな感じだよ。玉くんがどんな風にされたか詳しくは分かんないけど……もし『普通のプレイ』だったなら、多分それって頼寿にとっても初めての経験だったんじゃない?」
「えっ……」
「ありえますね。デビュー済みとはいえ経験の浅い坊ちゃんを初夜でいきなり拷問するなんて、流石の頼寿さんもしないでしょうし」

 それならやっぱり俺は頼寿に遠慮させているのだろうか。

「………」

 頼寿が本当はしたいと思っているセックスって、拷問とか調教とか、そういうやつなんだろうか。