#8 男子高校生の夏休み -6-

 浴室の白い壁に手をつき、天和に後ろから抱きしめられる。大きな手が俺の胸の上を滑り、既に硬くなっていた乳首に触れた。
「あっ……」
「激弱い」
「う、るさい……、あっ、……」
 突起を指で弾かれる度に出てしまう声が浴室の壁に反響して、俺の耳を火照らせる。尻の辺りに感じる天和の熱……意識すれば少しすつ体が疼き出してしまう。

「お、押し付けんな、あ……!」
「自分で腰動かしてんの、気付いてねえのか?」
「うそ、……あっ、やだ……」
 また天和のそれが硬くなった。
「やっ、……」
 一度胸元から離れたと思った天和の手が再び、今度は俺の屹立したそこに触れる。手のひらのボディソープを塗りつけるようないやらしい動きで、俺の欲望を底から押し上げるように強く、優しく、ゆっくりと上下に擦られる。
「んあぁ、……き、もち、いい……」
「はぁ、……」
 天和が俺の耳で熱くなった息を吐き出した。尻に当たるそれは切ないほど硬度を増し、何だか今すぐにでも俺の中に入ろうとして躍起になっているみたいだ。
 見上げた天窓の向こうに見える星は潤んでいた。
 潤んでぼやけて、まるで心からの幸福に泣いているようだった。

「付けるぞ、炎樽」
「え、……なにを……?」
 シャンプーやボディソープのボトルが並んでいる棚へと手を伸ばした天和が、そこに置いてあったスキンの袋を破いて俺のそこに装着させる。
「ど、どうして俺に……」
「これでいいのか分かんねえけど、お前にも取り敢えず」
 そう言って天和が自身のそこにもスキンを着ける。腰を突き出すよう言われて背中を反らせると、天和の手が俺の股の間を割るようにして入ってきた。

「あ、ん……」
「夏休みの旅行なんて初めてだったけど、結構いいモンだな」
「天和、……」
「来年も再来年も、どっか行けるといいな」
 少し笑っているような声で天和が囁く。そうしてあてがわれた先端が、俺の中へと少しずつ侵入し始める。
「ん、……天和。俺も、一緒に行きたい」
「早ぇよ。挿れたばかりだ」
「ちがう、って……あぁっ! もう、馬鹿、あぁ……!」
 背後から密着する形で、何度も天和の腰が打ち付けられる。俺は懸命に壁についた手で体を支え、腰をくねらせてその強烈な愛撫を味わった。
 立ったまま繋がるのは俺にとって少しハードルが高かったけれど、後ろから天和に抱きしめられると何だか凄く愛されている感じがして、胸が高鳴る。

「あっ、あ……好き、……だよ、天和っ……」
「……お前がそれ言う時って、マジで余裕がない時だよな。本音がポロッと出る感じ、すげえ可愛い」
「んぁっ、や、……激し、って……!」
 風呂にいるのに汗が止まらなくて、どろどろに溶けて行くみたいだ。
「ああぁっ……!」
 俺は後ろから添えられた天和の手に促されるまま、装着させた膜の中へと思い切り欲望を吐き出した。