思いと気持ち -5-

「見えねえ方が興奮するか?」
 笑いながら、勇星の手が俺のシャツのボタンを外す。
「ち、違う……」
 続いてパンツを下ろされる。中の下着も同時に、着ていたもの全てを取り去られる。微かに体は震えていた。恐る恐る顔からクッションをどけると、勇星も脱いでいる最中で目が合ってしまった。

「……抜くだけなのに、お互い全部脱ぐ必要あるか?」
「その方が触れ合った時に気持ちいいだろ、開放感あって」
 裸になること自体は男同士だから気にならないけど、……裸で触れ合うのは、まだ慣れない。

「ふ、……」
 首筋に強く口付けられ、背後の背もたれに体を押し付けられる。俺はぎこちなく伸ばした手で勇星の背中に触れ、その逞しい体を抱きしめた。──本当だ。裸で抱き合うと、気持ちいい。

「勇星、……ん、ぁ」
 熱い息と共に、その唇が俺の首筋から鎖骨へとゆっくり下りてくる。勇星が覆い被さってくるせいで真っ直ぐ座っていられなくて、仕方なく俺は勇星に抱き付いたまま体を横向きにし、ソファの上に身を倒した。

「何だ、誘ってんのかよ?」
「ちがっ、……違うって!」 
 奥行きが広いソファだから、二人で寝転がってもそれほど窮屈ではない。重なり合って抱き合って、余計なことは考えず勇星の手のひらと唇だけに意識を集中させる。

「あ、……ぁ」
 胸元に押し当てられた唇が熱い。何度も優しく啄まれ、弾くように舌で転がされ、震える腰を撫でられてまた口付けられる。初めてされた時よりもずっと心地好く、またずっと恥ずかしい。俺は身を捩らせながら小さく声を漏らし、乳首を愛撫する勇星の頭を抱きしめた。

「んぁ、あ……勇星、そこ、……」
「もっとか?」
「ち、違くて……ぁっ、余裕、なくなるっていうか、……」
「なくしちまえよ、そんなモン」

 意地悪く笑って、勇星がテーブルの方へと左手を伸ばした。溶けかけたバニラアイスをスプーンで口に含み、俺が何かを言う前に、──
「ひっ、あ──!」

 瞬間、体が跳ね、背中がソファから浮いた。勇星の口の中……冷たいアイスと熱い舌が交互に俺の乳首を嬲り、弾き、転がす。冷たいのに熱いという不思議な感触が堪らなかった。
「い、やっ……、勇星っ……!」
「甘い」
「ば、馬鹿っ……あぁっ……!」
 胸元から顔を上げた勇星が、自身の唇を舌で舐めて更にヘソの辺りにキスを落としてきた。
 ……嫌な予感に、心臓の高鳴りが止まらない。