買い物デート?と二回目の夜 -7-

「音弥くん、こっち見ろよ」
「……うるさい」
 蚊の鳴くような声で呟けば、微かに勇星が笑った。
「ほれ、俺も同じ」
「え、……?」
 思わず顔を上げ、勇星を見る。

「っ……! お、お前っ……馬鹿!」
 視界に飛び込んできたのは、あぐらをかいたままスエットの前をずらしている勇星の姿だった。下腹部より少し下から飛び出したそれの先端は、はっきりと俺の方を向いている。

「み、見せんなぁっ、そんなモン!」
「音弥が恥ずかしがってるのかと思ったからよ。これで平等だろ」
「エロオヤジ! セクハラ野郎!」
 めちゃくちゃな悪口を言いながらも、そこから目が離せない。これまで散々遊んできたであろう勇星のそれは、同じ男として羨ましくなるほどの完璧な造形をしていた。いや、もはや羨望とか嫉妬の対象にもならないかもしれない。単純に「スゴイ」。そう思った。

「だからほら、お前も」
「だからって……何だよ」
「何事も平等が一番だろ」
 言うなり、底意地の悪い笑みを浮かべながら勇星が俺に覆い被さってきた。

「うわぁっ! やっ、やめろ!」
 片手で下着ごとハーフパンツを下ろされ、抵抗する間もなく床に転がされる俺。膝の裏を持ち上げられ、大きく広げられてしまえば、もう何をどう言い訳しようと通用しない「それ」が勇星の前で露出した。

「……最悪だ、クソ……」
 両手で顔を隠したのは現実から目を逸らすためではなく、単純に恥ずかしかったからだ。前は酒のせいもあってぼんやりとしか見えていなかったけれど……全くのシラフである今、広げた脚の間で屹立している俺自身も、それを見ている勇星の目も、とても直視できたものではない。

「そんな期待されてたとはな、嬉しいぜ音弥くん」
「す、するか! もう放せ、って……!」
 勇星の指が、すり、と俺のそれに触れる。
「ひっ──!」
 ほんの少し触れられただけで、稲妻のような電流が腰から背中を駆け抜けた。自ら視界を塞いでいるせいだ。次の一手を予想できない分、触れられた瞬間に走る刺激は通常の倍はあるかもしれない。

 ……これじゃあまるで、勇星に触られるのを待っているみたいじゃないか。

「音弥」
 薄く目を開けた先、勇星が俺に向けて手を伸ばしていた。何も考えずその手を掴んだ俺を勇星が勢いよく引っ張り、上体を起こされる。座った恰好で向かい合う形となった俺達だが、……

「え、あ……ちょっと、勇星、……」
 俺の太腿は、あぐらをかいた勇星の膝に乗る形となっていた。──必然的に、俺と勇星の屹立同士が密着し、触れ合う。
「や、やだ……! くっつけんな、馬鹿!」
「何だ、自分だけ良くしてもらうつもりか?」
「違くてっ……触んな、って!」
 ニヒ、と笑った勇星が、自分と俺のそれを両手に包み込んだ。