亜利馬、初めての撮影でヤバいことになる -6-

 頭の中で想像する。制服姿の自分が、放課後、監禁されて凌辱される姿。
 無理矢理に脱がされて、下着を下ろされて、扱かれ、乳首を抓られる姿を──。
「んっ、あぁ……」
 自分で自分をネタにするのは何だか気恥ずかしいけれど、それ以外に妄想できることがない。これでいかないと。いい具合に勃ってきたし、今下手に妄想の中身を変えるよりは、このまま自分をネタにして進めた方が上手くいくはずだ。

 だって俺は、男の裸で興奮するわけでは──

「っ……!」
 思った瞬間、妄想の中の自分が、……獅琉に変わった。

「あっ……!」
 あの整った顔が苦痛に、または快楽に歪み、白い頬が上気し、均整の取れた肉体が男達の手によって穢されてゆく──そんな光景が脳裏に広がる。
 獅琉は男達のそれを美味そうに口へ含んでいた。乳首を吸われて悶えていた。自身のそれを扱かれ、逆に含まれ、声をあげて鳴いていた。
「く、は……嘘、っ……あぁっ、……」
 一気に屹立が激しくなるのを感じた。
「やっべ、ぇ……」

 握った手に力が籠る。扱く速度が速くなる。体液がテーブルに飛び、俺はもう片方の手を胸元から離して下半身の、屹立したそれより下にある膨らみを軽く握って揉んだ。精液が溜まっている感覚がある。せり上がってくるのが分かる。ここまでくればもう、後は時間の問題だ。

 あと少し──あと、ほんの少し。

 ──亜利馬。もうイきそうだね。
 妄想の中で裸になった獅琉が、俺を誘う。あの優しくて甘い声で、俺の耳元に囁いている。
 ──いいよ、俺が見ててあげるから。我慢しないで、全部出して。

「あっ、あ……もう、だ、めだ、……イく、……イくっ──!」
 屈強なカメラマンが担ぐ撮影用のデカいカメラが、俺の下半身に寄った。程なくして先端から飛んだ白い体液が、目の前のテーブルへ付着する──
「あ、……」
 カメラがテーブル上の体液を撮り、そこからまた俺の下半身へ、少しずつ上がって上半身、そして射精したばかりのとろけた顔へ移動する。
「はぁ、……は、ぁ……」
 俺は目も口も半開き状態で茫然としていた。

「カット」
 二階堂さんが手を叩き、カメラが俺から引いて行く。川中さんが俺に向かって親指を立て、山野さんが腕組みをしたまま頷いているのがかろうじて視界に映った。
 終わった、……のか。
「お疲れ様、亜利馬くん。良かったよ!」
 誰かが俺にそう言った瞬間、鼻からつう、と血が垂れた。
「わ、誰かティッシュ取って!」
「………」

 獅琉をネタに抜いてしまった……。