第6話 選ばれた堕天使 -4-

 互いに剥き出しのペニスが擦れ合う。俺は悠吾の頭を胸に抱き、背中を弓なりに反らせながら腰を前後させた。
「あぁっ、あ──もっと、……」
 悠吾は依然として俺の乳首を愛撫していた。もう五分以上は経っているが……もしかして俺が「好きに」しない限り、自分からは何もしないつもりなのだろうか。
「あんっ、……あ、あっ……!」
 腰の動きが止まらない。これじゃあまるで、悠吾の体でオナニーしてるのと同じだ。

「美味そうだな。一つ、味見をしておきてえが」
「な、にを、……あぁ、ん……」
「お前が今──俺に擦り付けているモノを、だ」
 瞬間、体が熱くなった。
「俺は美味いものを食うということを、人生最大の楽しみとしている。お前のような美しい奴が持っている男の証を、嫌というほど時間をかけて──亀頭が擦り切れるまで舐め回し、玉が蕩けるまでしゃぶりてえのさ」
「あ、あ……」
 何なんだ、この男。クソ野郎に変わりはないのに、何でこんなに、……

「もちろん、お前が望まない限りは俺も空腹を我慢するが」
 何でこんなに、ゾクゾクしちゃうんだ。

「し、して……あんたが好きなように、しても、い……から」
「それじゃ約束違いだろう。俺は『お前が好きなように』しろと言ったはずだ」
「な、舐めて欲しい……」
「何をだ?」
「お、……俺の……」
「聞こえねえ」
 言いながら、悠吾が俺を抱き上げた。
「お願、ぃ……俺のコレ、しゃぶって……ってば」
「聞こえ、ねえ、ってば」
 そうして歩き始めた悠吾の首にしがみつき、俺は真っ赤になった顔で懇願する。

「我慢できね、お願い……します」
「あぁ?」
 キングサイズのベッドに放り出された俺は、こちらを見下ろす悠吾に向けてはしたなく股を開き、言った。
「俺の、おちんちん……味見して、……下さい」
 悠吾の口元が歪む。赤い舌が乾いた唇を潤し、俺の頬を涙が伝った。
「いいだろう」
「ん、──あぁっ!」
 そこから先、今まで体験したこと無いほどの快楽が俺を包み込んだ。

 何も考えられず、まともな言葉も出てこない。オーラルセックスなんてこれまで何度となくしてきたのに、こんなに気持ち良くて痺れて蕩ける愛撫なんて、本当に初めてのことだった。

 開いた俺の股間に顔を埋めている悠吾。本当に俺のそれを味わうように、口の中で丁寧にゆっくりと舌を這わせている。先端の割れ目を何度か軽く啄まれたと思ったら、尖らせた舌先で激しく擦られ、思い切り吸い上げられ、また優しく舌を這わされる。
 気が遠くなるような快楽だった。

「う、あぁ……もう、駄目っ……、溶け、ちゃ……ああっ!」
 両の太腿を抱えていた悠吾が、そのまま俺の腰を持ち上げた。「あ、……」待ち切れなくて疼く俺の入口が悠吾の前に露出する。
「………」
 悠吾が無言で舌舐めずりをして、俺の膨らみを口に頬張った。
「いっ、──あぁっ、あ、……!」
 そうしながら左手で竿を扱き、右手の中指を入口に突き立てる。陰茎の付け根裏側を指で擦られた瞬間、自分でも驚くほど激しく腰が痙攣した。息をするのも苦しくて……涙が止まらない。