変化 -2-

「勝手にイッたらどうなるか分かるな」
「ひっ、ぅ、……やだ……!」
 どうなるかなんて知らないけれど、偉音のその鋭い目と低い声だけで充分酷いことをされるのだと想像できる。俺は涙目になって首を振り、次の偉音の指示を待った。

「欲しいのはここだろ」
 ふふ、とネオンの笑いが耳に届いた。身を屈めた偉音が俺の股間に手を伸ばし、盛り上がった部分の一番高いところを指で強く押す。
「出したくて堪んねえだろ。俺に見せたくて疼きまくってんだろ」
「い、嫌だ……やだ、ぁ……」
「根元まで咥え込んで、……しゃぶりながら吸い上げて、先端から後ろまで全部めちゃくちゃにされてえんだろうが」
「あ、あ……や、駄目、……そん、なの……」
「大勢に見られながらハメられてえ、って顔してる」
「し、して、……してなっ……あぁっ……」
 偉音の指を押し返してしまうほど高ぶっている俺のそこに、ネオンが軽くキスをした。
「偉音楽しそう。ウサちゃんも限界かな? ……もう出しちゃおうか」
「やっ、だ……! 駄目だ、って……!」
 細いファスナーを摘まんだネオンが、ゆっくりと焦らすようにそれを下ろして行く。短いパンツだからインナーを穿いていないことに気付き、もう逃げられないんだと俺は強く覚悟を決めた。
 ……勿論、それ以上に「期待」していたけれど。

「んっ、──!」
「わ、すご……」
 押さえ付けられていた分、開いたファスナーから勢いよく俺のそれが飛び出した。客席から小さな歓声と拍手が聞こえる。恥ずかしいけれどそれ以上に開放感が半端じゃなくて、心のどこかで安堵すら感じたほどだった。
「すげえぷるぷるのツヤツヤ。……ウサちゃん美味しそう」
「まだ何もするなよ、ネオン」
「えー、先端からかぶりつきたい」
 宇咲、と耳元で偉音の低い声がした。インカム越しじゃない。実際に偉音が俺の耳へ唇を寄せ、囁いているのだ。
「客を楽しませてやれ。あいつら全員、お前のエロい体が見たくて堪んねえんだってよ」
「な、何……どういう意味……」
「お前の『コレ』を酒の肴にしてえってこと。ビン勃ちの貧相なモン振って存分にエロく誘ってやれよ」
「そんな、の、……恥ずかし……」
「まずは客の目を楽しませろ。それまでは俺もネオンも触らねえ。褒美が貰えるのは俺の命令を聞いた奴だけだ」
 底意地の悪い声。開いた俺の内股に頬を寄せたネオンもまた、意地悪く笑って俺を見上げている。
「んっ、……う、ぅ……」
 ほんの少し椅子から尻を浮かせ、真っ赤になった顔を両腕で隠す。
 それから──ゆっくりとそのまま腰を振り始めた。

「……へえ、驚いた」
 ネオンの声が耳に響く。
「めちゃくちゃ素直なんだね。偉音の目に狂いはなかったってこと?」
「経験の少ないエロガキは飲み込みが早いからな」
 恥ずかしくない訳じゃない。こんな大勢の知らない奴の前で、下半身丸出しでそれを揺らして見せるなんて正気の沙汰じゃない。
 だけどそれ以上に快楽が欲しかった。体だけのことじゃない。偉音のご褒美が欲しくて仕方なくて、偉音に褒めて貰いたくて──
「宇咲。ちゃんと客に言わねえとだろ?」

 ───。

 続く言葉を囁かれた時、羞恥よりも先にぞくぞくとした電流が体を駆け巡った。