偉音との再会、ネオンとは初対面 -4-

「後ろ手に拘束できるのもあるし、コレなんかはほら、首輪に装着させれば乳首クリップになるんだよ」
「え、ええと……」
「あとはペニス用のグッズも色々あるよ。リングなんかは一般的だよね。貞操帯も兼ねた作りになってるのもあるし」
「す、すいませんでしたっ。大丈夫です!」

 慌てて偉音達の元へ逃げ帰る。奥から足早にやって来た俺の赤い顔を見た偉音が、「何やってんだ」と呆れたように言った。あんなの、悪意のないセクハラだ。

「おお、なんだよ。偉音のツレだったのか」
 再び髭の店員がやって来て、愛想の良い笑みを浮かべる。

「どうもです、シマさん。相変わらず暇そうっすね」
「うるせえよ。ネオンちゃんも久し振り」
「お久し振りです!」

 背中に隠れた俺の肩を抱きながら、偉音が「大丈夫だ、この人は怖くない」とまるで小動物を相手にするように言った。

「随分と毛色が違う友達だな。お仲間か?」
「仲間になるかもしれない奴です。今日はこいつの衣装を見に来てて」
「何だ、早く言ってくれよ」
 シマさんと呼ばれた髭の店員が、笑って俺に右手を差し出した。

「俺はここの店主、幸島源一郎こうじまげんいちろうだ。偉音達とは昔から仲良くしてる、今年で四十五歳のお兄さんだそ」
「あ、と……桐山宇咲です。さっきはすみませんでした、よろしくお願いします」

 大きくてごつごつした手。握手をする俺達を見て、ネオンがうんうんと笑っている。

「で、どういう感じのを探してるんだ?」
「初心者なんで、取り敢えず形から入れればと思うんすけど。見た通りチビだからなるべくステージ映えするようなやつ、ありますかね」

 偉音が俺のことを言っているのは分かる。言い方にムッとなったが、この際チビなのも認める。けど、……

「あ、あの俺、あんまり恥ずかしいのとか露出が多いのはちょっと……」

 さっきシマさんから説明を受けたあれこれがまだ頭から離れない。首輪はまだ良いとしても、拘束具やコックリングなんて絶対に嫌だ。……いや、そもそもそんなステージなら断ってる。

「………」
 偉音とネオン、そしてシマさんが沈黙して俺を見た。何だこの空気、まるで俺が場違いなことを言ったみたいに……

「取り敢えず、ステージ映えするやつを」
「ちょっと待って、今の沈黙は何だよっ?」
「それなら、チビッ子でも綺麗に見えるやつがあるよ。こっちこっち」
「む、無視しないで下さいっ」
「ウサちゃん」
 ウサちゃんっ?
 ネオンが後ろから俺を抱きしめ、ヨシヨシと宥めるように頭を撫でてきた。

「衣装選びはプロに任せて、俺と外で一服しよ」
「いやちょっと、不安しかないんだけどっ……!」