第4話 運命の夜 -6-

「んあっ、あ……! あぁっ……!」
「具合いいぜ、彰星っ……。吸い付いてくるみてえだ……!」
「ごめ、なさ……声出ちゃ、あぁっ……!」
「聞かせろよ、もっとデカい声でも構わねえっ……」
「あん、んっ……!」
 突かれる度に声が弾け、細めた目尻から涙が飛ぶ。降ってくるのは天凱さんの汗だ。湿った肌はお互いに熱く、俺と天凱さんの胸板がそれこそぴったり吸い付き合っているみたいだった。

「て、ん……がい……さんっ……あ、あっ……!」
 尻よりも胸の中がきゅんとなるのは、きっと嬉しい証拠だ。
 一ノ瀬天凱──俺を初めて抱いた男。俺の初めての旦那様。
 嬉しくて切なくて、ずっとこのまま抱き合っていたくなる。

「ああ、果てそうだぜ彰星……やべ、……くはぁっ、……」
「て、天凱さんっ?」
 突然天凱さんが呻き声のようなものを発して、俺の体の上にどっと倒れ込んできた。
「天凱さん、大丈夫ですか、天凱さんっ!」
「大丈夫じゃねえな……お前ン中が最高過ぎて、今までにないほど最速で達しちまった」
「あ、う……」
 褒められているのか、これは?

「どうだったよ、初めての男は」
 整えてもらった髪もぼさぼさだけど、何だか大きな仕事をやり遂げたみたいな晴れやかさがあった。
「……まるで嵐みたいで、あっという間で……。でも、痛くはなかったです……」
 息を弾ませてにっこり笑うと、天凱さんが「ぶふっ!」といきなり噴き出した。

「ま、また笑って……何なんですかっ!」
「そういう時はな、嘘でももう少し色っぽいこと言うんだよ。頬赤くさせて『旦那さんが激しくて、腰が砕けてしまいました』とか言えば、男はまた通ってくれる……って、何を助言してんだ俺は」
「……あ」
「ほれ、約束通り最後のお楽しみを教えてやる」
 再び両脚が開かれ、その中心に天凱さんが顔を埋めてきた。

「やっ、駄目です、天凱さんっ……! そんなこと、あっ……!」
 一口で咥え込まれた俺のそれが、天凱さんの唇と舌とで蹂躙される。あまりの衝撃に恥ずかしいどころではなく、喉の奥の奥から悲鳴に似た喘ぎが迸った。

「ああぁっ……! 天凱さん……、や、ああぁ──ッ!」