第4話 運命の夜 -5-

「こんな可愛いモン勃たせて、俺が放っとくと思うか?」
「あぁっ、あ……あ」
 乳首を啄まれながら同時にそれを握られ、緩く上下に扱かれる。熱いのに震えてしまうのは、初めての快楽に体がついていかないせいだ。

 雷童さんも田崎の大旦那様にこうされて、涙に潤んだ声を出していた。
 今の俺も同じだ──体に触られることが、こんなに気持ち良いなんて。

「はぁ、あ……、気持ち良い、です……天凱さん……」
「よしよし、良い子だ。もう怖くねえか?」
 頷けば天凱さんが身を起こし、自分のキモノを脱いで笑った。
「俺もお前と同じようになってるだろ。恥ずかしいことじゃねえよ」
「っ……」

 雄々しく反り返った天凱さんの男の証に、ぼっと頬が熱くなった。あれが俺の尻に入るのだ。どうやっても無理そうだけど、そうしないとこれからお金がもらえないのなら……初めては絶対にこの人がいい。

「ん」
 覚悟を決めて脚を開くと、天凱さんが「何やってんだ?」と聞いてきた。
「ひ、ひと思いに……!」
「がははは、やっぱりお前可愛いな。処女じゃなきゃ飛び付いてるとこだ」
「なっ、何で笑うんですか! 人の覚悟を……!」
「悪い悪い。もうちょっとそのまま、脚開いとけよ」

 棚から天凱さんが何かを手に取り、封を開けて自分の屹立に膜を被せた。雷童さんが「スキン」と言っていたやつだ。あれを被せると男の精液が尻の中に残らないらしい。
 同じ棚から次に天凱さんが筒みたいな物を取り、蓋を開けて手のひらに透明の液体を出した。

「次からはお前がやってくれな」
「ん……?」
 ぬるぬるした油みたいなものを、彼は膜の上から自分のそれに塗っている。
「それは……」
「兄さんから聞いてるだろ。このオイルを塗れば、初めてでも少しは痛みが和らぐ。──ほれ、少しケツ上げろ」
「ひゃあっ、あ……!」
 指に残ったオイルを尻の穴に塗られ、俺はビクビクと体を震わせた。緊張しているのに、開いた俺の股の間では男の証が痛いほど猛っている。天凱さんが口元だけで笑いながらじっくりとそれを見ていた。恥ずかしくて泣きそうだ。

「そんなぷりぷりさせて誘うなって。お楽しみは最後にしてやるからな」
「え、なにが……」
 よく分からないまま天凱さんの腰が脚の間に入ってきて、男の先端がぴたりと俺の尻にあてがわれた。
「太股の力を抜いて、俺の目を見てろ。絶対に無理だと思ったらちゃんと言うんだぞ、オイルを足すからな」
「は、はいっ」
 すーはーと深呼吸をして、しっかりと彼の目を見つめる。大きな目もちゃんと俺を見てくれていた。

 視線で繋がったまま、俺は人生初めて──男を知った。