第14話 ご主人との大切な思い出 -10-

 結局じゃんけんで先に買い物に行ってからプールを楽しむことになった二人。
今日はお互い自由行動ということで、俺達もこれから何をするかはまだ決めていない。

「那由太はどこ行きたい? 二人みたく買い物でもプールでも、また海でもいいよ」
 パンフレットの朝食メニューを膝の上で開いて、炎珠さんが言った。刹もデジカメをチェックしながら俺の答えを待っている。
「俺は、……そうだなぁ。午前中は炎珠さんの行きたい所、午後は刹の行きたい所がいいです!」

 俺達はペットでも、言葉で気持ちを伝えることができる。
 気持ちを伝えられるということは、相手の気持ちも受け取れるということ。言葉と気持ちのやりとりで一番大事なのは、相手を思いやる心。
 思いやり──小学校の道徳で教わるような分かり切ったことだけど、大人になってもそれができない場面なんて山ほどある。ご主人とペットの関係だけでなく、家族や友人、同僚、そして顔の見えないSNSなどでも。

 ほんの少しの思いやりを互いに持つことができれば、それが当たり前の世界になれば、きっとみんなが少しずつ幸せになって行くはずなんだ。

 だからまずは、身近な所から。

「俺は昨日の海でめいっぱい遊びましたから、今日は炎珠さんと刹が楽しむ番です」
「えー。でも俺達が楽しむってなったら、那由太の『大自然と触れ合う全裸撮影ツアー』とかになっちゃうよ?」
「……え」
「それ、いいな。ひと気のない場所でゲリラ的に全裸撮影か」
「あ、あと動画も欲しいよね。──ああぁっ、昨日のお医者さんプレイからの那由太がお尻でイッたところ、撮影しとけば良かったぁ!」
「よし、今日はもう一度挑戦するか」
「そうだね、那由太。今度は最後まで先生になりきるから、頑張ろう!」
「ぜ、全然思いやりがないです──ッ!」
「にゃはは、冗談だよ。俺達に任せたらそうなっちゃうから、那由太が好きな場所に行こうってこと!」

「……つ、疲れる……」

 PdMCメンバーと二泊三日で海に行きました。
 それからお土産もたくさん買って、写真もいっぱい撮ってきました!
 シュノーケルの動画、ぜひ見て下さい!
 新しくできた友達も、大好きなご主人と過ごせて凄く幸せそうでした。
 俺も、この夏一番の思い出になりそうです。
 皆さんも熱中症に気を付けて、楽しい夏をお過ごし下さい。那由太