第7話 にゃんタス記念日 -6-

 六月二十一日。
 今日は炎珠さんと刹と俺の、色々な「初めて」が詰め込まれた大事な記念日。

「んっ──あ、あぁっ……!」
「那由太、凄く可愛いよ。俺達がついてるから安心して。傷付けたりしないからね」
「あ、……んう、ぅ……」
 ベッドに仰向けになった俺は、右側から俺の頭を撫でる炎珠さんにしがみついて泣いていた。

 大きく開いた股の間では、ローションの力を借りて入り込んだ刹の指が二本……中を広げるように、丹念に慣らすように蠢いている。
「一旦声出すの我慢して、呼吸することに集中しろ」
「ん、んっ……はぁ、……あ、……」
 炎珠さんの胸に顔を埋め、涙に潤んだ目だけを刹に向ける。「慣らすのは刹の方が上手いから」と言っていただけあって痛くはないのだけれど、生まれて初めて尻の中を探られる感覚に対する不安と恐怖に負けてしまいそうだ。

「大丈夫だよ。那由太、大好きだよ」
「炎珠、さん……あっ」
 声をかけて俺を励ましながら、炎珠さんが萎えた俺のペニスを握ってくれた。恐らくは刹の指から意識を逸らすためだ。
「んぅっ……」
「そろそろいいかもしれねえ」
 中から指が引き抜かれ、刹がフゥと息をついた。

「炎珠、交代」
「俺が先でいいの? 那由太の初めて、貰っちゃうよ?」
「その方が順序的に良いだろ。俺が先ヤッたら、お前のチンポじゃ物足りなくなるだろうし」
「失礼だなぁ。……でも嬉しい。那由太、優しくするからね」
「お、お願いします……」
 ああ、いよいよ俺は初めて男を知る。
 華深が言っていたような快楽はまだ得られないかもしれないけれど、きっと今日を境に何かが変わる──。

「ん、……っと」
「うっ、ぁ……」
 指よりも硬くて太いものが俺の中を押し広げ、少しずつ侵入してくる。
「は、入って……ああ、炎珠さんっ……」
「那由太、膝閉じたいのは分かるけど……それ、俺の腰にしがみついてるだけだよ」
「んあぁっ──!」
 一瞬体の奥に強烈な刺激がきて、俺は全身を痙攣させる勢いで背中を仰け反らせた。
「入ったか?」
「うん、入った……那由太、もう処女じゃなくなったね」
 炎珠さんが愛おしげな眼差しで上から俺を見ている。

「大丈夫か、那由太」
「は、あ……刹。……俺、変な、感じで……」
「腰から下の力抜いて、炎珠に全部任せろ。もうそんなに怖くねえだろ」
 刹の手が俺の前髪をかき分け、じっとりと額に浮かんだ汗を拭ってくれた。
「あ、あっ……」
「ゆっくり動くよ。可愛い声いっぱい聞かせてね」
 大きく開いた脚の間に押し付けていた腰を引きながら、炎珠さんが舌なめずりをする。未知の恐怖はあるけれど、たぶん大丈夫。

 この二人なら大丈夫。
 俺の人生を丸ごと買って迎えてくれた、この二人なら……俺の全てを委ねられる。