第4話 飼い主はみんな親バカ -5-

「欲しいなら、言葉にして言ってみろ」
「………」
 俺に恥ずかしいことを囁く炎珠さんとは逆で、刹はどうやら俺に恥ずかしいことを「言わせる」のが好きらしい。

「……咥えさせて、下さい……」
 恥ずかしくて目眩がしそうだ。刹も俺が耳まで真っ赤にしているのに満足したようで、唇の端を歪めながらファスナーを下ろしている。

「──ん」
 刹のそれは、炎珠さんとはまた違う色と形をしていた。大きさも刹の方がずっしりしていて重量感がある。二人のそれを一言で表すと炎珠さんのはハンサム、刹のはワイルドって感じだ。何言ってんだろう俺。

「は、ふ……」
 炎珠さんにしたのと同じように上唇と舌で挟み、軽く吸いながら頭を上下する。少しコツを掴んでいたからかスムーズにできたけれど、大きさが増した分顎に負担がかかってきつい。

「那由太、俺のと交互にやって」
 炎珠さんに言われて、俺は左右の手それぞれで二人のペニスを握った。
「はあ、ぁ……」
 炎珠さんのを咥えて刹のを扱き、次に刹の先端を啄んで炎珠さんの根元を緩く揉み込む。二人の体液の味は似ていた。それから、頭上で漏れる吐息も。

「ふ、……良い子だね那由太」
「目付きがエロくなってきたぜ」
 二本のペニスを交互に愛撫しながら、俺は俺で腰が疼くのを感じていた。

 変だ。

「那由太も勃っちゃったかな?」

 男のそれを咥えて興奮するなんて絶対に変だ。

「欲しいなら言葉で伝えろよ、にゃん太」
「は、……ふ」

 俺が興奮しているのは、前に刹にされたことを思い出してしまっただけ。そうに決まってる。
 断じて俺は変態じゃない。

「お、俺も……して……」
 ……多分。

「あっ、あぁ……や、ぁっ……!」
 既にカメラは止まっている。だからこんなことする必要はないんだけど、どうしても我慢できなくて。
「んんっ、あ……気持ち、いっ……」
「サボってねえで、ちゃんとやれよ」
「ん、んっ……」

 リビングの隅で俺は四つん這いになり、刹の股間に顔を埋めている。俺の股下では、仰向けになった炎珠さんが俺のペニスを口の中で蹂躙している。

「あっ、……あん、っん……!」
 それは気が飛んでしまいそうなほどの快感だった。
「那由太のちんちん可愛い。……ずっとしゃぶっててあげたい」
「や、あぁっ……えん、じゅ、さん……!」
「いっぱい吸い出してあげるね」
「ふあぁっ──!」

 涙でぐしゃぐしゃになった顔に、刹のそれが押し付けられる。熱くて硬くて、握った手が火傷してしまいそうだ。

「だめ、……あっ、もうだめ、イくっ……」
「その前にコッチを処理しろ」
「んぐっ……!」
 刹のそれを思い切り突っ込まれ、喉の奥で熱い体液をぶちまけられた。青臭い精液の匂いが口いっぱいに広がり、吐き出す暇もなく飲み込んでしまう。

「那由太」
 刹が俺の両頬に手を添え、顔を上げさせた。
「ん──」
 上から唇を塞がれ、隙間から入ってきた刹の舌が俺の舌を絡め取る。