BlazingX’mas!!! -6-

「うんうん。ウケ同士のイチャイチャを堪能したところで、リーダーから業務連絡だよ」
 獅琉さんが両手を叩いて皆の注目を集めた。
「業務連絡。仕事の話ですか?」
「そうだよ。新年一発目、元旦の『@ブレイズ』の動画で、フリーズメンバーとの三本勝負が決まったよ。明日から撮影に入るんだけど、羽子板対決、かるた対決、おせち大食い対決だって。皆で袴姿で撮るんだって」
「わ、楽しそう!」
「よっしゃ。血祭り再開だな」
 片手でスマホを操作しながら、獅琉さんが人差し指を振る。

「大食いは竜介と潤歩でしょ。大雅はトランプ得意だから、かるたをやってくれる?」
「分かった」
「獅琉さんは?」
「俺は進行役だよ。笛吹いたり、かるたの読み札読んだりね」
 ……じゃあ俺は、必然的に……
「亜利馬は羽子板をお願いね。ちなみに負けた方は罰ゲームがあるから」
「だっ、……俺のバトミントンの腕前知ってますよねっ? 絶対負けるじゃないですかっ!」
「罰ゲームってどんなのだ?」
 竜介さんが質問して、俺は縋る思いで獅琉さんを見つめた。

「えーと、個人的に負けた人は『お尻にローター仕込んだ状態で恥ずかしい質問に10個答える』だって」
「そもそもの罰ゲームが俺向けに考えられてるじゃないですか……」
 今年も、そして年が明けた来年も、俺はブレイズでそんな立ち位置に固定されているらしい。

「亜利馬」
 ぐったり項垂れていると、大雅が俺の顔を覗き込んで言った。
「バトミントンで練習しよ。俺も付き合う」
「た、大雅……。でも撮影は明日だよ。もうこんな夜中だし……」
「眠いの通り越したから、今なら練習に付き合える」
 すくっと立ち上がって、大雅が玄関へ向かう。

「げ、最悪。こんなクソ寒い夜にバトミントンやんのかよ?」
 潤歩さんが口を尖らせるが、それでも何故かいそいそとマフラーを巻いて外に出る準備をしている。トナカイの耳は付いたままだ。
「庭のライトを点ければできそうだな。バトミントンのセットもあるし」
「流石は竜介だね! でも皆、夜だしあんまり大声出さないようにね」

 当たり前のように立ち上がるメンバー達。さっきまで酔っ払って眠そうにしていたのに、この切り替えの早さは何なんだ。

「ちょ、ちょっと本気でやるんですか? これから?」
「亜利馬、早く~」
「待って下さいよぉっ……。て、ていうか俺、こんな恰好で外に出られませんから!」

 時に滅茶苦茶で、破天荒で、突拍子もない皆。
 バトミントンで練習しても、実際の羽子板とは道具も全然違う訳だから役に立つのか分からない。

 ……だけどそういうのも結構楽しかったりするから、結局は振り回されても許せてしまう。

「と、取り敢えず上からコートだけ着て……」
「1ポイント取るごとに相手チームは脱いでもらうよ~」
「――無理ですからぁっ!」

 それが愛するブレイズのメンバー。そして同時に、俺の大事な旦那様達なんだ。

 メリークリスマス!

 BlazingX’mas!!!・終