BlazingX’mas!!! -3-

「それじゃあプレゼントタイム~」
 獅琉さんの号令で、メンバー皆がダラダラと拍手をした。大雅は満腹になって眠そうだし、成人組も酔っ払って眠そうだ。……元気なのは俺だけか。

「最初はブレイズリーダーの獅琉さんですよ! 獅琉さんはお洒落だから、なるべくお洒落な物を買ってきました!」
「わ、何だろう。楽しみ」
 箱のリボンをほどいて包装紙を丁寧に剥がしてゆく獅琉さん。ちなみに外国映画で子供がプレゼントの包装紙を思い切りビリビリ破るのは、「早く開けたくて待ちきれない」心境を表しているとかで、送ってくれた人に対する礼儀なのだそうだ。びっくり。

「わあぁ……えっと、何かな? これは……」
「今年の冬限定の三弾速バイブです! 見て下さい獅琉さん、ここ押すとピンクとか青にピカピカ光るんですよ! 挿れた時に中で光るんです、凄くないですかっ?」
「……うん。……う、うわぁありがとう亜利馬、嬉しいよ!」
「………」
 微妙な反応のメンバー達に、俺はフフンと鼻を高くさせて笑った。

 別にこれはウケを狙った訳じゃない。勿論、これを使って俺を攻めてくれというメッセージでもない。AVモデルならではのプレゼントをと真剣に考えた時、有栖の会社がやってるアダルトショップがパッと頭に閃いたのだ。

 自分だと買いに行きづらいし、わざわざネットショップで真剣に吟味し探すほどの物でもない。だからこそプレゼントにぴったりだと思ったのだ。それに、有栖のブランド「バッドアリス」のグッズ達はカラフルで遊び心たっぷりで、見た目も楽しくプレゼントに最適なのだ。

「獅琉お前、オナニーする時ケツ使うのかよ」
 潤歩さんがキャンディみたいにカラフルポップなバイブを手に、ジト目で獅琉さんを見つめる。
「さ、最近はタチ仕事の方が多いから、あんまり……。あっ、でも亜利馬のプレゼントは嬉しいよ! 久々に俺もお尻使ってみようかなぁ」
「ぜひ使って下さいっ!」

 さて、次は。
「次はブレイズナンバー2、潤歩さんにプレゼントです!」
「頼むぜ亜利馬。俺様はデビュー作からお前の面倒見てやってんだからなぁ」
 箱を渡すと、潤歩さんが早速包装紙を破り始めた。紫色の頭の上には、さっき大雅が付けたトナカイの耳がぴこぴこ揺れている。

「何だこりゃ。……き、きき、気持ちわるっ!」
「潤歩さんへのプレゼントは、『ぺろぺろくん』3つセットです! ――ちょっとこれマジで見て欲しいんですけど、ほら! 人間のベロに超近い素材で、ローション付けて使うと本当にぺろぺろされてるみたいな感触になるんですって! 潤歩さんいつも言ってるでしょ、ウケ役複数で王様プレイしたいって。だから3つセットにしたんですよ!」

 ただのベロの形を模したオモチャなので、非常にコンパクトで持ち運びもしやすい。持ち手部分のスイッチでバイブ機能に加えてベロが上下に動くという面白いグッズだ。

「ふ、ふふふざけんなっ、そんな情けねえオナニーできるかぁッ!」
「でも絶対気持ちいいって有栖も言ってましたよ。潮吹きもできるって」
「連れてこい、おめぇの従弟! 一発ぶん殴ってやるからよ!」

 貸して、と大雅が俺の手からそれを取る。スイッチを押すと静かなバイブ音と共にベロが動き始めた。実はこの動きにも強弱を付けたグレードアップ版があったのだが、予算オーバーしてしまうので通常版を買ったのだ。
「変な動き。……面白い」
「でしょ? やっぱ大雅は分かってるよね!」
 大雅がベロを潤歩さんの耳に近付けると、そのピアスの光る口から「おふっ……!」という情けない声が上がった。