ラブ&サンドイッチ! -5-

 大雅の肩に手を置いて顔を上げさせ、その白い顔を正面から見つめる。上気した頬と濡れた唇が色っぽくて、普段の冷めた表情と比べるとこれもまた「ギャップ萌え」の一種なのだなと実感した。

「大雅、……凄く綺麗……」
「……そんなことない」
「ううん。……エロいっていうよりも、セクシーに近いのかもね」
 少しずつ解けてきた謎の先を知りたくて……俺は大雅の頬を両手で包み込み、ゆっくりと引き寄せた。
「ん」
「……亜利馬」

 決して激しくはないものの、濃厚でスローな深いキス。貪り合うようなエロさじゃないだけに、お互い安心して求め合えるような──そんなキスだ。

「ん、……亜利馬……」
「………」
 その照れ臭そうな声に男の本能が刺激され、大雅を引っくり返し愛撫したくなるが──我慢我慢だ。
「なぁ、もう挿れてもいいよ……? 撮影でだいぶ解されてるし……」
「うん……」
 撮影で使うのと同じ型のローションボトルと、0.03mmのスキン。
 いつ竜介さんが来ても良いように常備してるんだなと思うと、今から大雅に抱かれることに対して竜介さんに少し申し訳なさを感じてしまう。

「んっ……!」
 広げた脚の間に大雅の腰が入ってきて、俺は喉を反らせ天井を仰いだ。
 今日は撮影で散々されたとはいえ、潤歩さんと大雅とではタイプが全然違うから……やっぱり感じる熱さも違う。どちらが良いとかじゃない。大雅には大雅にしかない熱があって、それが彼の良さでもあるのだ。

「っん、あ……亜利馬、大丈夫……?」
「平気……大雅の思うように、動いていいから……」
「ふ、あ……あっ」
 Vの中では我慢しているらしいが、タチの時でもちょっと喘いでしまう大雅は可愛かった。改めて観察してみると良い所がたくさんある。

「亜利馬っ……」
「──んっ、ん、……あっ、大雅、可愛いよっ……あぁっ」
「変なの、……亜利馬、タチみたいなこと言ってる、……あ」
「た……確かに。でも本当に──」
 可愛いよ。
 言おうとした言葉は、視界の右端に映り込んだ「その人」に気付いたことによって引っ込んでしまった。
「ん……あっ、……あっ?」

 大雅に貫かれながら俺が目にしたのは、ベッドの斜め後ろ──大雅からは見えない場所に立っている、竜介さんだった。いつの間に入って来たのか、俺達がセックスしていることに関して動揺することもなく、むしろ俺を見て微笑みながら口元に人差し指をあてている。

 ──大雅にドッキリ仕掛けるつもりだ。

 俺は大雅の背中に両腕を回し、思い切り甘い声で言った。

「た、大雅が……タチの時って、可愛いしエロいし綺麗だから、……何か見てると……得した気分になるのかもっ……」
「損か得かってだけ……?」
「んあぁっ、……腰振ってる大雅って、男らしくて凄い、くらくらするっ……!」
「……男らしいって言われるのは、ちょっと嬉しい」
「ふ、あ……大雅は男らしいよ……。あぁっ、……皆、そう思ってるよ……」
「そ、そうかな……そうだと嬉しい……」
「そうさ」
「っ……!」

 最後の「そうさ」は俺じゃない。いつ入ってくるのかドキドキしながら待っていた竜介さんが、後ろから大雅を抱きしめてその耳元に囁いたのだ。
「りゅう、すけっ……?」
「合い鍵をくれたのはこういう時のためか?」
「やっ、……違うっ」

 俺の中に収まったままの大雅のペニスがビクビクしている。
突然のことに驚いたのと恥ずかしいのと嬉しいのとで、きっと感情のコントロールが効かないのだろう。下から見上げる大雅の顔は今にも爆発してしまいそうだった。