HAPPY DAY -7-

「亜利馬、もう少し腰浮かせろ」
「は、はい……」
 しばらく愛撫し合った後で潤歩が身を起こして俺の脚を押し開き、露出したそこへ濡れた先端をあてがった。
「お前も我慢できねえみたいだし、一度挿れるぞ」
「ん……お願い、します……」
 仕事でもプライベートでも、とにかく潤歩とのセックスには時間がかかる。デカい潤歩と小さい俺のサイズ感の違いが、ローションを使ってもなかなかスムーズな挿入を許してくれないせいだ。
「痛てぇだろうけど」
「だ、い、じょうぶ……です」
「ちょっと止まる」
 撮影では少しくらい痛くても決行してしまうけど、プライベートでの潤歩はこの「サイズ感」にかなり気を遣ってくれている。俺の負担を和らげようと途中で入れるのを止め、しばらく俺の気が逸れるような会話をしてくれるのだ。

「明日、仕事行く気しねえな」
「何でですか?」
「どうせまたパーティーだろ、獅琉お得意の」
「あは。獅琉さん張り切ってると思いますよ。俺も獅琉さんのチョコ楽しみ」
 それにやっぱり皆も潤歩の誕生日を祝いたいらしく、もう一か月前から二月十五日は仕事後の予定を開けてくれている。一日遅れの誕生日とブレイズのバレンタイン──今日も明日も楽しみでいっぱいだ。
「ニヤついてる」
「そりゃ、まぁ……恋人が皆から好かれてるっていうのは、嬉しいですよ」
「お前もだろ」
「むしろ皆ですよね」
 同時に噴き出した瞬間、俺の中が締まって潤歩が「う」と眉根を寄せた。

「潤歩さん、これ以上大きくなってどうするつもりですか」
「うる、せえっつうの……お前こそヤる度にキツくなってんじゃねえ」
「……それは相手が潤歩さんだから、……あっ、また……」
「煽ってんじゃねえぞてめぇ、人が優しくしてればよ……」
「わっ、ちょっと……! ふ、あぁっ、あっ!」
 急に潤歩の腰が前後し始め、俺は慌ててその体にしがみついた。
「あっ、あ……潤歩さっ、ん……! あっ、……!」
 体が前後に、上下に揺れる。もう何度も俺達のセックスを支えてきてくれたベッドが、壊れそうな勢いで激しく音を立てている。
 潤歩の腰が打ち付けられる感覚と、奥まで貫かれる快感、耳に感じる潤歩の熱い息──。

「亜利馬、っ……」
 そんな中で名前を呼ばれると、嬉しくて泣きそうになる。
「潤歩さん、大好き……」
「亜利馬」
「大好きです……! 潤歩さんが、っ……」
 無意識に口を出てしまう言葉が、潤歩のキスで封じられる。腰の動きと同じくらい激しく舌を絡ませながら、俺は潤歩と同化するように彼の体をきつく抱きしめた。