亜利馬、カメラを回して目も回す -6-

 四人の悪魔が俺に襲い掛かる。
 体を持ち上げられ、撮影部屋のベッドに倒される。
 腕を押さえ付けられてシャツが捲られ、あっという間にズボンが脱がされる──。

「ちょちょちょ、ちょっと! やめて下さいっ! 何なんですかこれはぁっ!」
 俺は目を回しながら足をバタつかせた。だけどすぐにその足首を掴まれ、左右に大きく広げられてしまう。
「ぎゃあぁっ!」
 フルチン状態で開脚させられた俺を見下ろすのは、大好きな──今は悪魔と化した先輩達。
「亜利馬。今までたっぷり楽しんでたよね?」
「俺達を罠にかけて覗き見してたんだもんなァ?」
「……だから、お返し」
「ここまでが今回の企画だ、すまんな」
 ──そ、そんなっ!

 俺の両腕を押さえる大雅と竜介。両脚を押さえる獅琉と潤歩。もはや実験台の上のカエル状態だ。しかもいつの間にか撮影班も入ってきていて、混乱する俺を上から舐めるように撮っている。
「やっ、やめて下さいーっ! 許してぇっ!」
「今だ獅琉っ、やれ!」
「あいよ!」
 潤歩の合図を受けた獅琉が、俺のそこに勢い良く顔を突っ込んできた。

「んああぁっ──!」
 ベッドから背中が浮く。何も心の準備が出来ていない状況からのいきなりフェラって、こんなに衝撃がくるものなのか。
「いやっ、あ……! 獅琉さん、やめてっ……あぁっ!」
 獅琉の口の中であっという間に反応してしまう、俺の貧相なペニス。これまでのみんなの気持ちは充分に伝わった。──これ、本当にヤバいやつだ。

「いい顔してんなぁ、亜利馬?」
「取り敢えず一度イくまで固定、だな」
 潤歩と竜介が俺の耳に囁く。二人の低い声に体がぞくぞくして、俺は訴えるように大雅を見つめた。
「たい、が……!」
「……亜利馬、可愛いよ」
「あ、う……、や、あぁっ……」
 駄目だ。誰も味方にはなってくれそうにない。当然だ。これは今まで楽しんできた俺への報いなのだから。
「──ひっ、やあぁっ!」
 獅琉の口の動きがしゃぶるものから吸い上げるものに変わって、俺は喉を逸らせて声を張り上げた。

「そろそろイくんじゃねえか?」
「ふあっ、あ……も、う……だめ、です……! ん、あっ……」
 広げた内股が痙攣し、一瞬、頭の中が真っ白になった。
「……ああぁっ!」
 獅琉の頭が離れる。その唇の端からは俺の精液が垂れていて、綺麗なものを汚してしまったような気がして……堪らなかった。

「はぁ、はぁ……」
 腕と脚が解放され、ベッドにぐったりと身を伏せながら荒い呼吸を繰り返す。
 お、終わった、……?
「さて、第二ラウンドいくか」
 潤歩の言葉に体がビクリと跳ね、俺は力の入らない手足でずりずりとベッドから逃れようとした。が……

「逃げんなよ亜利馬。DVDになる企画が本番ナシで終わる訳ねえって、分かってんだろ?」
「あ、あ……」
 ローションのボトルを手に潤歩が俺を見下ろしている。ずらされたパンツから覗いているのは、それをモデルにした電動ディルドが今も売れ行きナンバーワンを誇っているという……デビル・オブ・潤歩。

「ご、ごめんなさ……」

「観念しなっ、亜利馬!」